株式会社新橋大好き

昭和の本の思い出

ドン極道水滸伝、大学受験直前に読み・・・

こんにちは! 株式会社新橋大好きの鈴木です。新橋で昭和ブックカフェを経営しています。「昭和の本の思い出」

第四弾はドン極道水滸伝です。タイトルどおり極道もの、作者はその分野を書かせたら右に出る者がいない本宮ひろ志氏。本宮氏の代表作と言われる男一匹ガキ大将や俺の空なども思い出深い作品ですが、「ドン」は自分にとって最も思い出深い作品です。

「ドン」は筆者が高校生から大学生の期間にビッグコミックに連載されており、大学受験で上京し叔父の家に宿泊させてもらった時に部屋においてあったビッグコミックで読んだのが最初でした。ゴルゴ13を読んだのもその時が初めてで、少年コミックしか読んだことのなかった自分には両作品は衝撃的でした。

「ドン」の二人主人公のうち一人は江戸時代から続く松山の伊達一家の跡継ぎだが風来坊の武吉、気ままな旅の中で個性的な子分を増やしていきました。もう一人は大卒だが就職できず嫁の叔父が下関の大きな一家の親分でそれを引き継ぎ全国制覇に乗り出す野心家の室戸正一。この二人が対決するのですが、連載当初は一話交代で両者のエピソードが語られていました。

試験直前に読んだ回では室戸が同窓で親友だった新聞記者と面談し学生時代の学園祭の話をしており、まさに自分が受験する大学を彼らは卒業していると気づきました。漫画とはいえびっくり仰天、奇妙な縁を感じこれは合格の予兆と勝手に思い込み(笑い)、そのおかげ(?)で合格できたことから特別の思いがあります。

大学入学後にはビッグコミックで連載を読み、入学年の7月から単行本化され1話から読んで興奮しました。本宮氏の代表作である男一匹ガキ大将を小学生の時に読んだ興奮を学生になり再び感じました。

私欲はないのに勝手に周りが持ち上げてくれ室戸に対抗する勢力となっていく伊達武吉、子分からも裏社会を仕切る大物からも好かれる魅力的な男に描かれています。室戸の親友だった新聞記者は室戸の野望を打ち砕くため伊達武吉を対抗馬と考え接近し武吉に惚れていきます。

野心のために手段を択ばない室戸正一、下関から対抗勢力を叩き潰して東へ勢力を拡大していきます。室戸は戦略と決断力をもちこちらも魅力的でした。

室戸の勢力拡大には武吉が無用な争いはやめよと止めに入りました。室戸はそれを無視してさらに勢力を広げ四国を狙ったところで、四国の全親分に担がれた伊達武吉と対立します。四国がまとまったと知った室戸は危機を察知する直観力で引き返します。

二人の対立は政治の話にも飛び火します。そして最終回には予想外のことが起きました。受験前にこの回を読んでいたら不合格だったかもしれません(笑い)